(離婚18)養育費・・・養育費の支払義務・・・

2016-09-09

(離婚18)養育費・・・養育費の支払義務・・・

【質問】
私と夫は,離婚することになり,私が子どもの親権者となる予定です。子どもの養育費について,教えて下さい。また,子どもが何歳になるまで支払ってもらえるでしょうか。

【回答】
 離婚に際し,子どもの親権を持たないことになった親は,親権者である親に対して,毎月養育費を支払わなければなりません。たとえ夫婦が離婚しても,子どもとの親子関係は継続するので,子どもに対する扶養義務を負うからです。対象となる子どもは,一般的に「未成熟子」とされており,行為能力の有無を基準としている,民法でいう「未成年者」の概念とは異なります。

養育費の額や支払方法は,まずは夫婦が話し合いで決めます。話し合いで取り決めた内容は,公証役場で公正証書を作成しておくと便宜です。後で支払いが滞った場合に,公正証書を債務名義として強制執行が可能となります。給与の差押さえをすると,会社からの給与額の1/2までを養育費に回すことができるようになります。
話し合いがまとまらない場合は,家庭裁判所に調停を申し立てます。離婚について合意できているが,養育費についてのみ話し合いがまとまらない場合でも,家庭裁判所に調停を申し立てることは可能です。調停でも話し合いがまとまらない場合には,家庭裁判所の審判に移行します。家庭裁判所での実務は,養育費標準算定表をもとにして養育費が決定されます。

 養育費の支払義務がいつまで続くのか,民法では,扶養を受ける子どもの年齢について,定められていません。満18歳(高校卒業時)までや成人になるまでと定める場合が少なくありません。
 以前は,離婚する夫婦が,養育費の支払いについて決めるとき,高校を卒業する18歳になるまでとするのが主流でした。しかし,最近は,高校を卒業後,大学に進学する子どもの割合が高くなっています。そのため,子どもが大学進学を希望していたり,成人していても大学在学中である場合には,親の資力や学歴,社会的地位,職業等から判断して,通常,高校卒業以上の高等教育を受ける家庭環境であると評価される場合,親は,教育費等の扶養義務を負担することになるでしょう。
 
また,いったん決めた養育費を,後で事情によって変更することも可能です。一度決めた養育費が,物価の変動や子どもの進学など,当初は予想できなかった事情によって変更されるのは,扶養の性質上,仕方ありません。父母の間での話し合いがうまくいかなかった場合,家庭裁判所に養育費の増額ないし減額を求める調停を申立てます。