(離婚13)離婚を考えたとき気になること…親権…

2016-08-13

(離婚13)離婚を考えたとき気になること…親権…

【質問】
離婚する際に,未成年の子どもについて親権を決めることについて,教えてください。

【回答】
夫婦が婚姻中は,夫婦が共同で未成年の子どもの親権を持ちます(民法818条)。しかし,離婚後は夫婦の共同親権とすることはできません。必ず,夫婦の一方を親権者と定めなければ(民法819条),離婚届が受理されません。ここで,親権とは子どもを中心にした親の義務と理解していただけたらと思います。親権者とは,未成年の子どもを監督・保護し,子どもの財産を管理する親のことです。 
子どもが数人いる時は,全員について親権を決めることになります。子どもたちの親権は,夫と妻にそれぞれ分かれる場合もあります。
一度,離婚届に記載して届けた親権は,後で変更する為には,家庭裁判所の許可を必要としますので,簡単ではありません。既に,子どもが成人している場合,未成年であっても結婚している場合は成人とみなされますので(民法753条),親権者を決める必要はありません。

親権の内容には,1.身上監護権と2.財産管理権とがあります。
1.身上監護権とは,未成年の子どもに社会性を身につけさせるために監護し教育する権利であり,親の義務です(民法820条)。
・居所指定権(民法821条)子供が住む場所を決める権利
・懲戒権(民法822条)子供の非行などを矯正するために,しつけをする権利。ただし,合理的な範囲を超える懲戒は,虐待行為とみなされます(児童虐待防止法14条)。
・職業許可権(民法823条)子供が職業につく際に,その許可をする権利。未成年の子どもが職業に就くことは,子どもの身体上も財産上も影響が大きいことから,親権者の許可が必要とされています。
・身分上の行為の代理権(法定代理権)…子どもの身分上の行為,15歳未満の子の氏の変更,養子縁組又は離縁の代諾・離縁の訴え・相続の放棄・承認など特定の行為を,子供に代わって行う権利
一般的な親権のイメージは「離婚後も子どもと一緒に暮らす権利」というのが多いと思いますが,主に身上監護権のことをいいます。

2.財産管理権とは,子供の財産を管理し,売買契約や賃貸契約の締結といった財産に関する法律行為に関して,子供を代理する権利です(民法824条1項)。ただし,未成年の子どもと親権者の利益が相反する場合には,親権者が代理することはできませんので,特別代理人を定めることになります(民法826条)。例えば,未成年の子どもと親権者がともに相続人となる遺産分割などの場合です。

ちなみに,離婚の際,親権者と監護権者を別々に定めることも可能です。