(離婚11)財産分与の請求手続2…

2016-08-06

(離婚11)離婚を考えたとき気になること…財産分与の請求手続2…

【質問】
離婚する際に,財産分与を請求しようと考えているのですが,請求手続以外に,注意点等ありましたら教えて下さい。

【回答】
 離婚の際に,財産分与を請求する手続に関して,請求する前や後にどのようなことをしておいたらいいか等,解説したいと思います。
 
(財産分与を請求しようと考えたら)
財産分与を請求する手続には,まず離婚について,未成年の子どもの親権者や養育費といった問題とともに,夫婦の財産や不動産等をどうするかについて,話し合って合意に至る必要があります。その話し合いの前に,自分の財産はもちろんですが,相手方の財産を把握しておくことが重要です。財産分与の対象となる財産がどれくらいあるか,調べておく必要があります。例えば,以下のようなものを準備しておくとよいでしょう。預貯金(通帳のコピー,取引履歴),不動産(権利証のコピー,登記簿謄本,売買契約書,ローン残高が分かる書類等),有価証券(取引明細書),生命保険(保険証券のコピー),退職金(見込み金額が分かる書類),その他財産(財産の内容が分かる書類)等です。
夫婦で話し合いが合意に至った場合には,一括払いか分割払いか等,支払計画まで明確にしておきます。そして,話し合いで決まった内容を,公正証書や離婚協議書等で文書化しておくことが大切です。公正証書(執行証書)には執行力がありますので,後で相手方が支払いに応じない場合,給与差押え等の強制執行をすることができます。

(財産分与の方法)
財産分与の方法としては,不動産をもらい相手に金銭を支払う,不動産を売却して利益を分ける,現物を分け合う等,色々な方法を選ぶことが可能です。
夫婦での話し合いや調停で合意に至らない場合,離婚訴訟や財産分与の審判で,裁判所が財産分与の方法について判断をすることになります。裁判所の判断には強制力がありますので,当事者はそれに従わなければなりません。

(財産分与について合意後にすること)
例えば,不動産や自動車については,名義を変更しておかなければなりません。生命保険の受取人・解約金などについても変更が必要となることが多いでしょう。財産分与で決めた支払い方法を,分割払いなどにした場合,その後しっかり支払いが行われるのかを確認し,払われない場合には財産差押さえなどの方法をとる必要も出てきます。このように,合意後の手続や実行についても,煩雑で,どちらがどう手続するか等問題が生じやすいため,合意後の手続についても,事前にしっかり話し合いで決めておかなければなりません。

(注意点)
財産分与を請求できる期間は,離婚したときから2年以内です。それまでに話し合いで解決するか,調停を起こす必要があります(民法768条2項ただし書き)。また,財産分与については,税金がかかる可能性があります。