離婚訴訟の土地管轄について

2017-06-05

離婚訴訟の土地管轄について

離婚調停が不調になった場合,離婚訴訟を提起することになります。
それでは,離婚訴訟はどこの裁判所に提起する必要があるのでしょうか。

調停の場合と,訴訟の場合とで,土地管轄の定めには違いがあります。
すなわち,離婚調停の場合には,原則として相手方住所地の家庭裁判所に申立を行う必要があります。
一方,訴訟の場合には,当事者の住所を管轄する裁判所に訴訟を提起することができます。

このため,相手方配偶者が遠方に居住している場合であっても,自分の居住地の裁判所に訴訟を提起することが可能になるのです。

(参考)人事訴訟法
(人事に関する訴えの管轄)
第四条  人事に関する訴えは、当該訴えに係る身分関係の当事者が普通裁判籍を有する地又はその死亡の時にこれを有した地を管轄する家庭裁判所の管轄に専属する。
2  前項の規定による管轄裁判所が定まらないときは、人事に関する訴えは、最高裁判所規則で定める地を管轄する家庭裁判所の管轄に専属する。

したがって,調停の時には遠方の家庭裁判所に赴く必要があった場合でも,訴訟の際には近くの裁判所を利用することで負担が軽減されることになります。

ただし,夫婦間に親権についての争いがある場合であって,遠方の裁判所では未成年の子の調査が困難である場合があります。
このような場合には,訴訟の遅滞を避ける必要から,事件が他の裁判所に移送されることもあります。