離婚を考えたとき気になること・・・内縁関係で別れた後・・・

2016-07-04

(離婚5)離婚を考えたとき気になること・・・内縁関係で別れた後・・・

【前回の質問】
内縁関係の相手から,関係を一方的に解消された場合にも,離婚と同様,財産分与や慰謝料を請求できるのでしょうか。

【回答】
前回,離婚によって生じる効果から財産分与,また慰謝料について,お話させていただきました。
今回は,内縁関係についての概要について,お話してみたいと思います。

内縁関係とは,結婚したいという意思をもって,実体的には夫婦と同様の共同生活を営んでおり,社会的にも実質的に夫婦として認められているにも関わらず,婚姻届を出していないため,法律上の夫婦としては認められていない関係のことをいいます。一般的に,事実婚という言い方をされることもあります。
婚姻(結婚)の成立要件として,婚姻届が必要である以上,事実状態として社会的実体があっても,婚姻としての法的効果は認められないのが原則です。それは,つまり婚姻したことによって生じる法的効果を受けられないということになります。

しかし,内縁関係と一言で言っても様々なケースがあります。中には,法的な保護を受けるのが自然とも言うべき関係もあります。このような問題意識から,学説の中には,内縁関係に対して,法律上の婚姻に準じた効果を認めようというものが現れるようになりました。これを,準婚理論といいます。

準婚理論によっても,パートナーは,夫婦同氏,相続,子の摘出性,姻族関係の発生等の法的保護を受けることはできません。しかし,準婚理論は,内縁関係にあるパートナーに対して,できるだけ婚姻関係に準じた効果を認めようと考えます。
学説の中には,内縁関係の相手方が,一方的に内縁関係を解消した場合について,離婚の場合と同様に,財産分与や慰謝料を請求できるとするものもあります。

ところで,内縁関係については,パートナーの関係が濃いものから薄いものまで様々あります。判例の中には,その関係について消極的な立場に立ったものもあります。例えば,最判平成16年11月18日は,長年に亘り仕事の面で相互に協力し,一緒に旅行することもあったパートナーについて,住居が別であること,それぞれ自己の生計を維持管理していること,子どもの養育につき一方は一切関わりを持っていなかったこと等の事情から,婚姻及びこれに準ずるものと同様の存続の保障を認める余地はないとしました。

今回は,内縁関係の概要についてお話させていただきました。次回は,財産分与についてのお話をしてみたいと思います。また,よろしければご覧になってみて下さい。